税金をカードで払えるって、意外と知られていない
確定申告の時期になって初めて「あ、所得税ってカードで払えるのかな」と思って調べた人は多いと思う。住民税の納税通知書が届いたとき、コンビニ払いにするかカードにするか迷ったことはないだろうか。実は税金の種類によってはクレジットカードで支払えるものが増えており、ポイントが貯まる可能性もある。ただしポイント付与の扱いはカード会社によって異なるので、そこも含めて整理しておきたい。
国税(所得税・法人税・消費税など)のカード払い
国税(所得税・法人税・消費税・相続税など)は「国税クレジットカードお支払サイト」を通じてクレジットカードで支払えるようになっている。国税庁が運営するサービスで、パソコンやスマホから手続きできる。
手続きの流れは、国税クレジットカードお支払サイトにアクセスして、支払う税金の種類・金額を入力し、カード情報を入力して支払う、というシンプルな手順だ。e-Taxと連携している場合は確定申告後にそのままカード払いの手続きに進める場合もある。
注意点として、カード払いには「決済手数料」がかかる。税額1万円ごとに83円(税込)程度の手数料が上乗せされる(金額は変動する可能性があるため都度確認が必要)。つまり50万円の税金をカードで払うと4,000円以上の手数料がかかる計算になる。この手数料がポイント還元を上回るかどうかが、カード払いの損得判断のカギになる。
地方税(住民税・固定資産税・自動車税)のカード払い
地方税はお住まいの都道府県・市区町村によって対応状況が異なるが、多くの自治体でクレジットカード払いが使えるようになっている。納税通知書に記載されたQRコードやバーコードを使って、スマホアプリ経由でカード払いできる場合が増えた。
自動車税は特に都市部を中心にカード払いに対応している自治体が多い。毎年5月ごろに届く自動車税の通知書には支払い方法の案内が書かれているので、確認してみよう。固定資産税・住民税も同様に地方税ポータルシステム(eLTAX)やスマホ決済を通じてカード払いに対応している自治体がある。
ポイントは付くのか——カード会社ごとの違い
税金のカード払いでポイントが付くかどうかは、カード会社の規約次第だ。付与されるカードもあれば、「税金・公共料金の一部はポイント対象外」としているカードもある。
一般的に楽天カードは国税クレジット払いでも楽天ポイントが付与されると案内されている(最新の規約確認は必要)。三井住友カードは国税・地方税の一部でポイントが付く設計のものとそうでないものがある。PayPayカードはポイント対象外になるケースがある。
カード払いを検討する際は、事前に使うカードの「税金のポイント付与有無」を公式サイトで確認してから申込するのが確実だ。せっかく手数料を払ったのにポイントも付かなかった、という事態を防げる。
カード払いの損得——シミュレーション
カード払いが得かどうかは「決済手数料−ポイント還元額」で判断する。たとえば所得税10万円を還元率1%のカードで払う場合、ポイント1,000円分が得られる一方、決済手数料が830円程度かかる(1万円ごとに83円計算)。この場合は約170円のプラスになる計算だ。
税額が大きいほど手数料も高くなるため、税額100万円なら手数料が8,300円程度。1%還元なら10,000円のポイントが得られて1,700円のプラスになる。還元率が高いカードほど、税額が大きいほど、カード払いの恩恵が大きくなる計算だ。
ただし、前述のとおりポイント対象外のカードを使うとポイントゼロで手数料だけかかる。このケースは純粋に損になる。カード払い前のポイント付与確認は必須だ。
口座振替・コンビニ払い・スマホ払いとの比較
税金の支払い方法はカードだけでなく、口座振替、コンビニ払い、スマホQR決済など選択肢が増えている。口座振替は手数料ゼロで自動引き落としになるが、ポイントは貯まらない。コンビニ払いも手数料なし・ポイントなしが基本だ。
PayPayやd払いなどのスマホQR決済でも納税できる自治体が増えており、こちらはキャンペーン時にポイント還元が大きくなることもある。カード払いより手数料が低い場合もあるので、選択肢として比較してみる価値がある。
ふるさと納税とクレジットカードの組み合わせ
税金関連の話として、ふるさと納税もカードを使う場面だ。ふるさと納税サイト(ふるさとチョイス、さとふる、楽天ふるさと納税など)での申し込みはクレジットカード払いが主流で、ポイントも通常通り付く。
楽天カードで楽天ふるさと納税を使うと楽天ポイントが付くことで人気が高く、楽天市場のキャンペーン期間中と合わせることでポイント還元率がさらに上がることがある。税の控除を受けながらポイントも貯まるふるさと納税は、税金の節約とカード活用を組み合わせた代表的な事例だ。
まとめ——手数料を計算してから決める
クレジットカードで税金を払うメリットは「ポイントが貯まること」と「支払い期限に余裕が生まれること(翌月以降の引き落とし)」だ。ただしデメリットとして決済手数料がかかる点と、カードによってはポイント対象外の点がある。カード払いを選ぶ前に、手数料とポイント付与の有無を確認して、本当に得になるかを計算した上で選択しよう。
自動車税をカードで払うと何がうれしいか
自動車税は毎年5月に一括で数万円の支払いが発生する。軽自動車なら1万円以下だが、普通車は排気量によって2〜10万円程度になる。この金額を現金で一括払いするより、カードに載せて翌月以降に引き落としにすることで、月末の資金繰りに余裕が生まれることがある。
ポイントが付くカードなら、たとえば5万円の自動車税を1%還元のカードで払えば500ポイントが戻る。小さいように見えるが、毎年繰り返せば数年で数千ポイントの積み上げになる。「どうせ払うものならカードで」という感覚は自動車税には特に当てはまりやすい。
自動車税はスマホ決済(PayPayや楽天ペイ)でも払える自治体が多く、手数料なしで納付できる場合もある。カード払いとスマホ払いのどちらが自分の状況に合っているかを、毎年チェックする習慣をつけると良いと思う。
固定資産税のカード払い——高額になりやすいから要注意
不動産を持っている人の固定資産税は、都市部では年間数十万円になることもある高額の税金だ。この金額をカードで払う場合、手数料も比例して高くなる。100万円の固定資産税なら手数料が8,000〜9,000円程度になることがある。
100万円を1%還元のカードで払えばポイントは10,000円分で、手数料8,300円を差し引いても1,700円のプラスになる。でも2%以上の高還元カードなら差益が大きくなり、0.5%以下の低還元カードなら損になる可能性もある。大きな金額ほど事前計算が重要で、ポイント付与の有無の確認は必須だ。
固定資産税は年4回の分割払いが可能な場合があり、分割にしながら各回をカードで払う方法もある。一度に大きな金額をカードに載せることへの抵抗がある人は分割払い(手数料なし)にして、それぞれの支払いをカードにするという方法も選択肢として知っておくといい。
法人・個人事業主の税金カード払い活用
個人事業主やフリーランスは所得税・消費税・住民税(事業税)など、一般の会社員より多くの税金を自分で納付する機会がある。これらをすべてカードで払うことで、年間のポイント獲得額がかなり大きくなる可能性がある。
たとえば年間の税金合計が150万円で、すべてを1%還元のカードで払うと15,000ポイントの獲得になる。手数料を差し引いても数千〜1万円以上のプラスになることもある。ただしカード会社によって税金払いがポイント対象外のことも多いので、個人事業主こそポイント付与の確認が重要だ。
法人税は金額が大きくなりがちだが、法人カードのポイントプログラムを使えばさらに恩恵が大きくなる場合がある。ただし法人カードの税金払いの取り扱いは個人カードとまた違う場合があるため、担当のカード会社に確認するのが確実だ。



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