家族カードとは何か、基本から理解する
クレジットカードの申し込みを調べていると「家族カード」という言葉をよく目にします。家族カードとは、クレジットカードの会員(本会員)が家族のために追加発行できるカードのことです。配偶者・子供・親などを対象として、本会員と同じカードブランドのカードを追加で作ることができます。
重要なのは、家族カードは本会員のカードに「紐づいている」という点です。家族カードの利用額は本会員の口座からまとめて引き落とされ、利用明細も本会員が確認できる形になっています。家族カードを持つ本人(家族会員)は独立した契約をするわけではなく、本会員のカードを一緒に使う形です。
家族カードの最大のメリット:審査なしで持てる
家族カードの大きな特徴は、家族会員に対して審査がほとんどないことです(カード会社によって異なりますが、多くの場合は簡易的な確認のみ)。専業主婦・主夫で収入がない方、学生でまだ収入が少ない方、高齢で審査が不安な方でも、本会員が申請すれば家族カードを持てる可能性があります。
これは本会員の信用力を基に発行されるためです。支払い義務は本会員にあるので、家族会員の収入や信用情報はほとんど関係しません。「収入がないとカードが持てない」と思っていた専業主婦の方が、配偶者の家族カードという形でキャッシュレス決済を使えるようになる、というケースはよくあります。
家族カードの年会費と費用
家族カードの年会費はカード会社によって異なります。本会員と同額の年会費がかかるケース、本会員より安い年会費のケース、無料のケースとさまざまです。年会費無料の本会員カードであれば、家族カードも年会費無料なことが多いです。
楽天カードの場合、本会員・家族カードともに年会費無料です。三井住友カード(NL)も家族カードが発行でき、こちらも年会費無料です。一方で、ゴールドカードやプラチナカードの家族カードは数千円の年会費がかかることが多く、枚数の上限が設けられているケースもあります。
家族カードを使うときの注意点
家族カードは便利な一方で、いくつかの注意点があります。最も重要なのは、利用額がすべて本会員の口座から引き落とされる点です。家族会員が使った分も含めて月末にまとめて引き落とされるため、家族全員の利用額の合計を把握しておかないと、口座残高が足りなくなるリスクがあります。
家族会員の利用明細は本会員が確認できるため、プライバシーの観点から気になる方もいます。夫婦間でお互いの買い物を見られることが前提になるため、この点について事前に認識合わせをしておくとトラブルを避けられます。
また、家族カードは本会員のカードが解約・失効した場合に使えなくなります。本会員がカードを解約するときは、家族会員への影響も考慮する必要があります。
ポイントの扱いはカードによって違う
家族カードの利用で貯まるポイントは、本会員のポイントと合算されることが多いです。家族全員の買い物でポイントが一箇所に貯まるため、効率よくまとまったポイントが得られます。ポイントを使うのは本会員になるため、家族カードで貯めたポイントは本会員が管理・使用することになります。
カード会社によっては、家族カードの利用ポイントが家族会員に付与されるケースもありますので、どちらの仕組みかは申し込み前に確認しておきましょう。共通ポイントの場合は家族が一緒に貯めてより早く使えるメリットがあります。
家族カードを活用するシーン
家族カードが特に役立つシーンをいくつか紹介します。まず専業主婦・主夫の日常の買い物です。収入がなくてもカードが持てるため、スーパーやネットショッピングでカード払いができるようになります。現金のやり取りを減らして、家計の支出を一括管理できます。
子どもが大学生になったタイミングで家族カードを持たせる、というケースも多いです。仕送りの一部をカードの引き落としで補う形にすることで、子どもの生活費の使い道を把握しやすくなります。また社会人になったときに自分のカードに切り替えるための移行期間としても機能します。
高齢の親に持たせるケースもあります。スマートフォンのキャッシュレス決済に慣れていないご高齢の親でも、カードであれば使いやすいという場面があります。本会員の子が親の買い物状況を把握できるというメリットもあります。
家族カードは「カードが作れない」状況を柔軟に解決する方法のひとつです。本会員のカードの実績を活かして家族全員がカードを使えるようになるという仕組みは、うまく活用すれば家庭全体のキャッシュレス化を効率よく進めることができます。
家族カードと個別カードの違いを整理する
家族カードと、家族それぞれが個別に申し込むカードでは何が違うのでしょうか。最大の違いは「責任の所在」です。家族カードは本会員が支払い責任を一括して負います。一方、個別のカードはそれぞれが独立して契約しているため、それぞれが責任を持ちます。
ポイントや特典の面では、家族カードは本会員との合算ポイントが貯まりやすいというメリットがあります。個別カードを別々に持つと、ポイントが分散してしまうことがあります。家族でよく使うお店・サービスが決まっている場合、同じカードの家族カードで揃えた方がポイント効率が良くなります。
信用実績の積み方も異なります。家族会員として家族カードを使い続けても、それは本会員の信用情報に積み上がります。家族カードを使っている本人の信用情報には、独立した実績が作られません。将来的に自分でカードを申し込む場合を見越して、早い段階で自分名義のカードを作っておくことも選択肢のひとつです。
家族カードを申請する手順
家族カードの追加申請は、本会員がカード会社のマイページや電話から手続きを行います。必要な情報は家族会員の氏名・生年月日・続柄などで、本会員の申請だけで手続きが完結することが多いです(カード会社によっては家族会員本人の同意確認が入ることもあります)。
発行には1〜2週間程度かかることが多く、発行されたカードは本会員の住所に届くケースと、家族会員の住所に届けられるケースがあります。届いたカードの裏面に署名を忘れず記入して、有効化の手続きを済ませてから使い始めてください。
家族カードの枚数に上限があるカードもあります。多くのカードは3〜5枚程度まで発行でき、一般的な家庭であれば十分な枚数です。兄弟姉妹も含めて全員に発行したいなど枚数が多い場合は、上限を事前に確認しておきましょう。
家族カードを持つ前に確認しておくこと
家族カードを申請する前に、いくつか確認しておくと良いことがあります。まず本会員のカードの利用状況です。本会員がすでに高い利用率でカードを使っている場合、家族会員の利用分が加わることで引き落とし額がさらに増えます。毎月の支払い計画に家族カードの利用分も組み込んで考えておく必要があります。
次に家族会員との利用ルールの話し合いです。「1ヶ月に使っていい金額の上限」「どんな用途に使うか」などを事前に話し合っておくと、後々のトラブルを防げます。利用明細が本会員に見える仕組みであることも家族会員に伝えておきましょう。
家族カードは上手に活用することで、家族全員のキャッシュレス生活を便利にしてくれるツールです。審査の心配なく家族にカードを持たせられる仕組みとして、多くの家庭で活用されています。
主要クレジットカードの家族カード比較表
| カード名 | 家族カード年会費 | 発行可能人数 | ポイント合算 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|
| 三井住友カード(NL) | 永年無料 | 最大3枚 | 本会員に合算 | コンビニ特典も家族カードに適用 |
| 楽天カード | 永年無料 | 最大5枚 | 本会員に合算 | 楽天市場のポイントも合算可能 |
| JCBカードW | 永年無料 | 最大2枚 | 本会員に合算 | 18〜39歳限定発行(家族カードも同様) |
| アメックスグリーン | 13,200円/年 | 最大6枚 | 本会員に合算 | 家族カードも旅行傷害保険が付帯 |
| dカード | 永年無料 | 最大3枚 | 本会員に合算 | ドコモユーザーは家族割引との組み合わせでさらにお得 |
家族カードに関するよくある質問
Q. 家族カードを持つために審査は必要ですか?
家族カード自体に審査はありませんが、本会員(親カードの保有者)の審査を通過することが前提です。本会員の信用情報に問題がなければ、配偶者や学生の子どもでも発行できます。
Q. 家族カードの利用限度額は別に設定されますか?
家族カードの利用限度額は、本会員の限度額の範囲内で設定されます。本会員と家族カードの合計が本会員の上限を超えることはできないため、使いすぎに注意が必要です。
Q. 本会員が解約したら家族カードはどうなりますか?
本会員が解約・強制退会になると、家族カードも自動的に利用停止になります。また、本会員が亡くなった場合も同様です。家族カードは本会員の継続が前提のサービスです。


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